8/25/2015

LightWave v2015.3の日本語版がリリースされました。
http://www.dstorm.co.jp/dsproducts/lw2015/updatelist.html
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Texture Displacement


テクスチャエディターのブレンディングモードにTexture Dispalcement(以下テクスチャ変位)モードがあります(図の矢印部)。このモードを適用したテクスチャは上のレイヤーにあるテクスチャを変位させます。マニュアルには「テクスチャを押し上げバンプのような効果をもたらします」としか書かれておらず、判り難いので取り上げてみました。テクスチャ変位レイヤーの真上レイヤーがAlphaモードは無視されます。
又、このテクスチャ変位をノードで組むには左図のようにBump出力をPosition入力へと接続します。カラーやアルファからの出力でも変位可能ですが、変位ベクトルが1方向に偏るのでBump出力が望ましくいと思います。以下に動画サンプルを作ってみました。変位レイヤーは単一のプロシージャルで行っています。アニメーションは主に位置・回転値で行っており、変位の大きさをスケールとレイヤー不透明度で調整してます。

Dotsのプロシージャル。
ドットサイズを小さく設定することで、上のレイヤーにあるテクスチャ(この例だとLWロゴ)の全体的なシェイプを大きく崩さないような変位効果が与えられます。(Blogのビデオ解像度制限の為、効果が確認出来ませんね。。)

同じくDotsのプロシージャルですが、こちらはサイズを大きく設定したのでロゴのシェイプは大きく崩れ、テクスチャのシェイプ全体が移動してるかのような効果が出てます。

FBM Noise。相対的に中間サイズにすることで、シェイプの崩れ具合が中間的となり、
炎のシェイプのような崩れそうで崩れないような表現となります。

Ripples。サイズを大きくしてます。ロゴが上下に移動してるように見えます。

Multi Fractal。

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テクスチャレイヤーブレンディングのDivide(除算)モード。
図のようにカラーとマスクを除算(Divide)すると、カラー色は彩度33.3%低い反転色(反対色)となり、黒/黒や白/白であれば33.3…%グレー、白/黒が黒(0)で、黒/白が白(1)を返すのですが、この結果はマニュアルに書かれている除算モード「下のレイヤーに上になるレイヤーの逆数を掛けます」との内容と一致しません。


この除算モードをマニュアルの言葉通りに、上のレイヤー(マット画像)の逆数(1/X)を下のレイヤー(カラー画像)に乗算すると図のようなネットワークになり、これでレンダリングすると、



図の画像が出力されます(v9.6は下記余談参照)。
この結果はコンポジットで言うところのアンプリマルチプライ処理されたストレート画像です。逆数を掛けてるので(つまり除算と同じ処理をしてるので)出力された結果は当然と言えるのですが、テクスチャレイヤーのブレンディングモードのDivide(除算)ではこの結果とは異なる出力が行われます。果たしてこの除算(Divide)モードの役割は何なのか。使いどころもさっぱりわかりません(笑。






余談: 
通常、黒(0)の除算は出来ないので、v9.6ではDivideノードで0除算するとその出力値はエラーします。上図のレンダリング画像ではエラーしていませんが、追加で透過にアルファ適用したりすると出力画像はエラーします。よって、v9.6での0除算はDP FilterのDivideノードで回避します。ちなみにv2015のDivideノードでは0を返してくるので0除算回避してるようです(ここらは色々手探りなので誤認してたらスミマセン)。




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以下、v2015.3時点のLW3DGのエンジニアですが、エンジニアで一括りとなっているのでプログラマーとそうでないと思われる人(笑、を分けてみました。(※括弧内は不正確かもしれません)

プログラマーと思われる人:
David Forstenlechner  (2003~)
Jamie Finch
Bob Hood                 
David Vrba       (LW Mac版開発?) 
Mark Granger            (2005~ レンダラー開発 元EI社員)
Antti Jarvela            (v8~ )
Jon Tindall               (v9~  FiberFX開発  元Fiber Factry作者)
Ken Nign                   (v11~ 新LW_ColorPicker開発)
Jarno van der Linden

プログラマで無いと思われる人:
Rob Powers    (開発責任者) ¬
Lino Grandi                |
Deuce Bennett             |Digital Artist?
James Willmott             」  
Matt Gonner   (LW10以降のUIデザイン担当)
Johanna Roussel (グラフィク&デザイナー Webサイトデザイン)
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ちなみに v7.0(2001年)時点のプログラマーは以下9名です。

Allen Hastings
Stuart Ferguson
Arnie Cachelin
Matt Craig
Gregory Duquesne
Jamie Finch
Daisuke Ino
Ryan Mapes
Ernie Wright

プログラマー総数はv7から大きく変動していませんが、天才肌?と言えるようなプログラマーの絶対数は減ってるかなぁと思います。こうして眺めるとJamie Finchさん(女性)だけがv7から現在に至る迄の唯一の在籍者でしょうか。どのメーカーでも人材の出入りはあるので、こういう状況も珍しくはありませんが、中身を熟知してる人が乏しくなるとやれることも限られてくると思うので、果たして今のLW3DGがどのレベルのことをやれるのか。。個人的に次のメジャーアップに込める開発の思いを注視しています。

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